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エリザベス  ELIZABETH

世界の映画賞、堂々16部門受賞!!!
その瞳が、唇が、その存在が革命<ヴァージン・クイーン>25歳。
イギリス 1998年 124分
製作:Polygram Filmed Entertainment、ほか  配給: Herald Film

あらすじ

英国の黄金時代を築いた"ヴァージン・クイーン"として知られる、エリザベス1世の即位して間もない若き日を描いた歴史物語。インド人のシェカール・カプールが監督し、オーストラリア人女優のケイト・ブランシェットがエリザベス1世を演じた。
アカデミー賞では7部門にノミネートされ、メイクアップ賞を受賞。

16世紀、イングランド。カトリック信仰への復帰を断行し、プロテスタント信者たちを弾圧していたメアリ女王の治世下で、その異母妹であり王位継承者のエリザベスが反逆罪によりロンドン塔に幽閉される。メアリ女王と側近たちは、プロテスタント信者であるエリザベスを危険人物とみなし、王位から遠ざけようとしたのだ。
父のヘンリー8世によって実母であるアン・ブーリンを処刑されたという生い立ちを持つエリザベスは、母と同じ末路を辿ることを覚悟する。しばらくして釈放されたエリザベスは、メアリが崩御後、イングランド女王に即位。若くして一国の君主となったものの、イングランドは国益も軍隊も乏しく、切迫した情勢に追い込まれている現実を突きつけられる。加えて、適齢期のエリザベス女王のもとには、国内の貴族たちやスペイン王、フランス王子アンジュー公などとの結婚話が次々に舞い込んでいた。当のエリザベスはロバート・ダドリー卿と深い関係にあったが、女王としての結婚には国の統治や外交問題が複雑に絡み合い、臣下であるロバートと結婚することは許されない。
イングランドを従属させようとする周辺国からの政略的な縁談、エリザベスの即位を快く思わないスコットランドなど旧教派閥の陰謀、宗教対立するローマ教皇から差し向けられた刺客。様々な思惑がうごめく中、エリザベスに女王としての選択と決断が迫られる...。

スタッフ

監督: シェカール・カプール
製作: アリソン・オーウェン、エリック・フェルナー、ティム・ビーヴァン
脚本: マイケル・ハースト
音楽: デヴィッド・ハーシュフェルダー
撮影: レミ・アデファラシン
編集: ジル・ビルコック
...ほか

キャスト

ケイト・ブランシェット (エリザベス1世)
ジョセフ・ファインズ (ロバート・ダドリー)
ジェフリー・ラッシュ (フランシス・ウォルシンガム)
リチャード・アッテンボロー (ウィリアム・セシル)
クリストファー・エクルストン (ノーフォーク公)
エドワード・ハードウィック (アランデル侯)
ファニー・アルダン (メアリ・オブ・ギーズ)
ヴァンサン・カッセル (アンジュー公)
ジョン・ギールグッド (ローマ教皇)
ダニエル・クレイグ (ジョン・バラード)
エミリー・モーティマー (カット)
ケリー・マクドナルド (イザベル)
キャシー・バーク (メアリー1世)
エリック・カントナ (フランス大使)
ジェームズ・フレイン (スペイン大使)
...ほか

受賞

アカデミー賞
メイクアップ賞
ゴールデングローブ賞
ドラマ部門・主演女優賞(ケイト・ブランシェット)
英国アカデミー賞
主演女優賞(ケイト・ブランシェット)
助演男優賞(ジェフリー・ラッシュ)
作曲賞(デヴィッド・ハーシュフェルダー)
撮影賞(レミ・アデファラシン)
メイクアップ&ヘアー賞
英国作品賞
放送映画批評家協会賞
主演女優賞(ケイト・ブランシェット)
ブレイクスルー賞(ジョセフ・ファインズ)

レビュー

<ネタバレあり>
キャストが一流揃いで、みんな巧い。終始、エリザベス1世が即位した頃のイギリスの暗黒ぶりを漂わせる、暗くて陰鬱な雰囲気の中で物語が描かれていて、イメージもつかみやすい。が、やっぱり遠い海の向こうの国のお話なので、イギリスの歴史や宗教対立の構図、周辺国との力関係などをある程度は理解していないと、ついていけなくなる。キャストも豪華な歴史大作のわりに、アメリカのアカデミー賞でメイクアップ賞しか受賞できなかったのも、そのへんが理由なのかな。映画作品なので、いくつかのエピソードにはフィクションや時系列のずれも含まれている。
とは言っても、ケイト・ブランシェットの端正で潔癖そうな顔立ちは、腹黒い奴らばっかりの中でいっそう際立って美しいし、ジョセフ・ファインズの色男ぶりもハマってるし、ヴァンサン・カッセルのおバカ王子も最高。のちにジェームズ・ボンド役でブレイクするダニエル・クレイグも出演している。役者だけでも観る価値がある映画だと思う。中でも特にいいのが、ジェフリー・ラッシュ。いかにも策略家という感じの、裏がありそうな怪しさを醸し出していて、ほとんど表情を変えることはないのに独特の凄みがある。さすがっす。
しかし、小難しい歴史映画で120分越えはつらい。特にこの作品は、エリザベスが自分を捨てて国家の絶対君主に君臨しようと決断するラストが最大の山場になっている作りだから、それまでずっと長ーい序章を観せられてる感じが否めなかった。

関連リンク

DVD

エリザベス
エリザベスクリストファー・エクルストン, ジェフリー・ラッシュ, ケイト・ブランシェット, シェカール・カプール


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