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死ぬまでにしたい10のこと  MY LIFE WITHOUT ME

彼女は23歳。あと2ヶ月の命。初めて「生きる」と決めた。
スペイン・カナダ 2002年 106分
製作:El Deseo S.A.、Milestones Productions Inc.、ほか  配給:松竹

あらすじ

ナダ・バンクーバー。夫と愛する2人の娘たちとトレーラーハウスで暮らす23歳のアン。夫は失業中で、事実上はアンが家族を養っている状態の貧しい生活だが、アンは大きな不満を抱くこともなく毎日を送っていた。しかしある日、仕事先で体調を崩して病院に運ばれたアンは、医師から余命2ヶ月の末期ガンだと宣告されてしまう。
アンは自分の死期を知って、はじめて自分の人生を振り返り、死ぬまでにしたいことをリストにして書き出した。そして、病気であることを家族には秘密にしたまま、アンは死ぬまでにしたいことをひとつずつ実行していく...。

スタッフ

監督: イザベル・コヘット
製作: エステル・ガルシア、ゴードン・マクレナン
E.P.: アグスティン・アルモドバル、ペドロ・アルモドバル、オグデン・ギャバンスキー
原作: ナンシー・キンケイド 「死ぬまでにしたい10のこと」
脚本: イザベル・コヘット
撮影: ジャン・クロード・ラリュー
編集: リサ・ロビンソン
音楽: アルフォンソ・ヴィラロンガ
字幕: 古田由紀子
...ほか

キャスト

サラ・ポーリー(アン)
マーク・ラファロ(リー)
スコット・スピードマン(ドン)
レオノール・ワトリング(隣人のアン)
デボラ・ハリー(アンの母)
アマンダ・プラマー(ローリー)
ジュリアン・リッチングス(トンプソン医師)
...ほか

印象的なセリフ

レビュー

<ネタバレあり>
正直、リアリティに欠けると思うし、アンの行動にも共感できない部分が多い。でも、「じゃあもし自分がアンだったらどうするだろう」と考えさせられた。
そういう、観客に人生観や死生感を考えさせる、問いかけるような描写のしかたはうまく作られている作品だと思う。
サラ・ポーリーの自然体な演技もいい。
ただ、それでも、公開当初に騒がれていたほどには泣けない。きれいすぎるし、アンは自分勝手すぎる。
アンがそう望んだとしても、たった1人の母親が死んですぐに、娘たちが新しい母親を受け入れられるはずがないだろう。それどころか、最期のお別れをさせてくれなかった母親に、小さな心は傷つくんじゃないか。隣人のアンに自分の代わりをさせようとすることも失礼だ。
身体だけじゃなく心も求めたから、浮気相手の優しい男も傷つけた。
死ぬ間際だったら、もっとうんとわがままになってもいいのに。不満も何もかもぶちまけて、夫と自分の母親にもっと甘えてもいいのに。
唯一、「キャンディをちょうだい」と小さな女の子のような一面を見せることができた相手が、自分の死を宣告した医者だけだなんて、アンの人生は哀しすぎる。

関連リンク

>オフィシャルサイト: http://www.shinumade10.jp/

原作

DVD

サウンドトラック

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